あなたは、お子様にどんな習い事をさせていらっしゃいますか?
子供を育てていく上で、習い事って悩むことの1つですよね。たくさんやらせても時間もお金もかかるし、お子様の得意なことをのばせるような習い事をさせたいいと思っても、小さいときは何が得意なのかわかりませんよね。
私がキッズマナー講師をしている時も「習い事は何をさせたらよいでしょうか?」という質問をよく受けます。
そんな時、私がなんとお答えしているかと言いますと、「耳を育てる習い事を選ぶとよいと思います」とお答えしています。
今日は、「ピアノや英語の習い事って大切?幼児期に最も育てたい力はこれ!」と題しまして、耳を育てる習い事がなぜよいのか、どんな習い事が耳を育てるのか、今日はそんなお話をしていきたいと思います。
幼児期の「耳を育てる」とは
一言で「耳を育てる」とはどのようなことでしょうか?
耳が育つと人の話をよく聞くようになる。音楽の絶対音が身につく。情報をたくさんキャッチできる等が思い浮かぶでしょうか?
それではまず、「耳の使い方」について考えていきたいと思います。
「聞く」と「聴く」の違い
皆さんは、「聞く」と「聴く」の違いはご存じでしょうか?
これは、私がマナー講師として新入社員研修で講師をする際によくお伝えすることなのですが、
「聞く」は、「門」の中に「耳」があるので、自然と耳に入ってくること。
英語の「hear」です。
「聴く」は、「十」の「目」と「心」で「耳」に入れること。
英語で言うなら「listen」。
という違いがあります。
幼児期に耳を育てる利点は?
「耳」から入ってくる音は、自然に入ってくる音でも意識的に聴く音であっても、耳を通じて脳に伝わります。小さなころからいろいろな音を聴いておけば、大きくなって(例えば小学生になって突然英語に触れたとしても)異音=不快な音という認識はなくなるのです。
決して、英語をたくさん聞いておきなさいというわけではありません。もちろん英語を聴くのもよいですが、とにかくいろいろな音を聴かせながら育てるというのがポイントです。
そのためにおススメなのは、やはり「音楽」だと思います。
クラシック音楽から英語の歌まで、いろいろな音楽、いろいろな楽器の音に触れて「聴く耳を育てる」ことが重要です。
ご家庭で音楽を聴くことに加え、子供でも行けるコンサートに行くのもおススメです。
今は親子で楽しむクラシックなどもありますよね。ぜひ小さい頃からいろいろな音楽に触れて耳を育んでいただきたいと思います。
「耳を育てる」習い事
ピアノは小さいうちから習わせるべきか
ピアノを子供のころから習わせている方は多いでしょう。特に女の子は、「なんかピアノが弾けるといいな」と思いますよね。
実は、私は2歳からピアノを習いました。
母曰く、自分からすすんで練習をし、どんどん上達しコンクールでも好成績を収めていたらしいです。
記憶の中では、とにかく練習が辛かったという記憶がありますが、「キレイなドレスを着て舞台に立ちたい」という一心で練習を頑張っていたことを覚えています。
小学生の時は必ず音楽会の伴奏をやっていましたし、クラスの男の子には「ピアノが弾ける=清楚なお嬢様」のイメージだったと大人になってから言われました。
高校生の時にYAMAHAの指導グレードを取り、大学生の時には近所の子供たちに少しだけレッスンもしていたこともあります。
こんな感じでとにかく、「私の特技はピアノです。」といつも言える状態でした。
そんな私は、高校生で自分の進路を考えた時、「音大っていいかも!」と思いました。そして、音大受験に向けて頑張り始めたのです。
ところが、その頃仲良くしていた同級生がアメリカに留学したのです。その影響があってか「日本」ではない場所で「英語」という他言語を使い生活するということに強い憧れを抱きました。
結果的に私は「ピアノよりも英語をもっとやりたい!」と思い、音大への道をやめました。
そして大学生の時、1年間の語学留学をし最終的にはアメリカの大学の単位もいくつか取得したのです。そして大学卒業後、CAとして勤務することができたというわけです。
やめてしまったピアノは果たしてどうなってしまったのか。
2歳から習っていたピアノで、私は「聴く」「耳」を育むことができ、英語習得がスムーズにできたのです。
英語の発音は、「音」の理解が重要です。ネイティブの発音を聴いてどう自分の中に取り入れることができるか、が重要なのです。
「口」の動きを見て、「耳」からの音で「話し手の心」を理解する。
この事を2歳から「聴く耳」を育んできた私は、自然に英語の「音」の理解をする事ができたということです。
小さい頃から、必ずしもピアノを習わせたほうがいいというわけではありませんが、少なくとも音楽を聴く環境を作ることが大切です。(私の母は、私がお腹にいるときからリラックスのためにクラシック音楽を聴いていたと言います。)
もしこのブログをご覧になっている方が妊婦さんでしたら、ぜひクラシック音楽を毎日聴いてみることをお勧めします。
そして、環境的にピアノやなにか音楽を習わせることが可能ならば、ぜひその環境を作ってあげていただきたいと思います。おススメはやはりクラシックピアノですが。
幼児期の英語は必要か
先ほどお伝えしましたように、英語を学ぶ上で「聴く耳」は最も重要です。ノリでしゃべれるようになるというのは、はっきり言って嘘です。きれいな発音はできないどころか、真の意思疎通は難しいでしょう。
2020年から小学校での英語教育が始まりますが、英語の知識はなくとも、「聴く耳」が育った状態で授業に望むほうが、圧倒的に英語力の習得は早いと思います。
英語を小さな頃から学ばせる必要があるか。という質問もよく受けますが、これは、ご家庭で取り組む程度でもよいのではと思っています。
今はいろんな英語教材がありますよね。
子供はとにかく音に敏感。好奇心旺盛。楽しいものに集中する。ですので、子供が楽しんで取り組めるものを探して、自宅で学習していれば十分と考えています。
ここで大切なのは、「ご両親も一緒に楽しむ」ことです。
子供はパパやママが笑顔だと安心しますよね。パパやママが楽しんでいると「楽しいものなんだ」と認識します。
そんなことは難しい、やっぱりプロの人に習わせたいというのであれば、それも1つの手です。ですが、お子様が楽しんで通うことができるかということに重点をおいて決めていただければと思います。
いずれにせよ、音楽によって「聴く耳」を育んでおけば、本格的に英語を学習し始めた時に「耳」で理解することに苦労はしないはずです。それどころか、発音がネイティブ並みになり、今後お子様が社会に出て仕事で英語を用いるとき、絶対的に有利になると言えます。
まとめ
今回は、「ピアノや英語の習い事って大切?幼児期に最も育てたい力はこれ!」と題しまして、習い事を通じて幼児期に育てたい力についてお伝えしてまいりました。
お子様の習い事を決めるのは悩んでしまうもの。お子様が小さければ小さいほど、時間の負担、体力不安、金銭的な負担等、これは本当に今必要なのかと考えてしまうこともあるでしょう。
そんな時に一番考えていただきたいのは、「聴く耳を育てる」ことです。
「聴く」は十の目と心で耳に入れることです。そうすることによって、耳での理解力が向上し、脳への伝達の質も上がります。
音楽を習わせることは、この「聴く耳を育てる」のにとても効果的な方法と言えるでしょう。
そしてもし、あなたがお子様に英語力をつけさせたいと思ってらっしゃるなら、英語の理解力の速度と質を上げるためにも、まずはご家庭で音楽を聴く習慣をつけることをおススメいたします。